2010年1月15日発行「続 渡慶次の歩み」(上・下巻)から

発刊のことば

渡慶次字誌編集委員会
委員長 山城幸雄

1971年(昭和46)、渡慶次の先輩たちは貴重な地域誌『渡慶次の歩み』を発刊されました。それ以降の40年近い年月は急激に変動する社会や時代であり、今日もその渦中にあると思います。この間、激動する時代を歴史として残すことが今日的課題ではないかと再三行政委員会等に提起しましたが、なかなか実現には至りませんでした。やっと前区長の玉城安徳が受け入れ、2004年(平成16)5月26日に編集委員会を立ち上げることができました。

事務局長にはその道に精通した小橋川※※があたり、嘱託職員として福地※※が勤めました。彼女は業務内容にも少しずつ慣れ、字誌の編集の進捗状況を区民に知ってもらうため「字誌編集だより」を毎月発刊する仕事にも携わりました。その中で区民への資料提供の依頼も行い、それが功を奏し、区民からの資料や写真が積極的に寄せられるようになりました。

このように区長はじめ行政委員会、文化財保存委員会、各種団体や多くの区民が積極的に関わり、その努力と情熱の結晶が今回の『続渡慶次の歩み』として発刊に至ったと考えています。いわば地域ぐるみの一大事業でありました。

さて、今回の字誌は資料や図表及び歴史年表等々の表記の利便性を考慮して横書きにいたしました。豊富な内容ゆえに上下巻に分けざるを得ませんでしたが、それでも収録できなかった資料や写真等はDVD等にまとめ特色ある字誌ができたと思います。さらに、時代のニーズに応えて字渡慶次のホームページを作り、インターネットで公開し、世界中どこからでも字誌を読める環境をつくったのも今回の大きな特長であります。

いかなる事業にも完璧はないと思いますが、それに近づけようと編集委員会としては最大限の努力をしたつもりであり、渡慶次の一時代の歴史が今後に生かされれば幸いであります。発刊に至るまでの諸々の課題に向かい合い、それを克服して今日を迎えることができたことは、この上ない喜びであります。

御祝辞激励をくださった安田慶造村長はじめ村議会議長、教育長、村議会議員、さらに終始ご指導を賜った村史編集室のスタッフの皆さまに対し衷心より感謝申し上げ発刊のことばといたします。